年の瀬もせまる 12 月 21 日のことでした。いつもなら変なメールが届いたときは開かずにそのまま破棄していましたが、今回は以前メールをいただいている人からだったので疑いもせず添付ファイルを開いたのです。中身は空でした。翌日 3 通のメールを送りました。 2 通はいいただいたメールへの返信で残り 1 通は新たに書いたメールです。ところが送信したにもかかわらず新たに書いたメールだけが送られずに送信トレイに残っていたのです。変だな?と思って再度送信しましたがどうしても送れません。再起動しなおしたら送ることができました。しばらくしてメールを送った方から「いただいたメールはウィルスチェッカーが敏感に反応しています」と「大変ですウィルスに感染していますよ!」とのメールをもらいました。まさか?とそのときは思ったのですが、このウィルスがきっかけでこれから大変な事態に巻き込まれるとは予想もしていなかったのです。
デスクトップパソコンには仕事での大切なデータがあります。内蔵 2 台のハードディスクと外付け 1 台のハードディスクを使っています。そういえば再起動するたびに変なメッセージが出るようになりました。動作もおかしくなってきたのです。データは大丈夫だろうか?レジストリ情報に何か書き込まれてしまったのではないだろうか?できるだけ早いうちにデータのバックアップをとろう。バックアップを取ったデータにウィルスは侵入しないだろうか?再起動したら Windows98 が立ち上がらなくなってしまわないだろうか?
結局データのバックアップはアンチウィルスソフトがインストールされている別のパソコンから LAN 経由で PD に保存することにしました。まずはウィルスチェックを行いました。デスクトップには 16000 あまりのファイルがありましたがそのうち 440 ファイルがウィルスチェックに引っかかりました。大半が Windows ディレクトリのファイルに感染していました。レジストリにもウイルス情報が書き加えられていたのです。 幸いデータは感染していないようです。とりあえず感染ファイルの修復を行いました。最終的に 338 ファイルの修復ができました。残りの 2 つは修復できませんでした。
仕事上での一番大切なデータは Access データベース。あとは移したばかりの私のホームページ関連データ。こちらは最悪の場合転送してあるサーバ−から戻せば何とかなりそうです。 Outlook のデータ、メール関係のデータ、 My Documents にあるデータ、その他にもバックアップすべきデータが点在しています。辞書の登録単語も大事です。考えられるデータ所在を調べるために 3 日間パソコンの電源を落とさないでおきました。その間にバックアップを PD に取りました。改めてデスクトップパソコンのウイルスチェックを行って驚きました。またまたかなりのファイルがウイルスに感染していたのです。まるで生き物のようです。ウイルスがパソコンに侵入したという話はテレビや新聞では報じられていましたが、まさか自分のパソコンに侵入してくるとは夢にも思っていなかったのです。
とりあえずデータのバックアップも完了したので 3 台のハードディスクをフォーマットしなおしました。 Windows98 をインストールし、2nd エディションにアップグレードしたあと真っ先にアンチウイルスソフトをインストールしました。アンチウィルスソフトは新たにこの 12 月発売版を買ってきましたがオンラインアップグレードで最新の状態にアップデートしました。次々と新種のウイルスがでてきているようです。そのあと Windows アップデートをオンラインで行いました。あとはアプリケーションのインストールを行った後 PD のバックアップデータを所定の場所に戻し、めでたくパソコン内からウィルスを追放することができました。しかしそのあとにも大変な問題が...。
なんとウイルスを退治し終わったのが 12 月 30 日。やれやれと思ったのもつかの間でした。じつは Access アプリケーションをどうせならとバージョンアップしたのです。確認のために仕事で使用しているデータベースを立ち上げてみました。旧バージョンのデータなのでデータ変換が必要だとのメッセージにしたがって変換作業を行いました。 12 月 21 日つまりウイルスに感染したことがわかるまで使っていたデータで、ウイルスチェックに引っかからなかったので安心していたのですが、データーベースのひとつの「フォームが破壊している」とメッセージが出たのです。えっ!一瞬驚きましたがフォームひとつなら作り直しても何とかなりそうだと「無視して変換を続行する」を選んだのです。ところが次に「Visual Basic Project が異常なので変換できません」というメッセージが出て変換作業が中止されました。さあ大変!
大切なデータなのでデスクトップパソコンの別の場所にもコピーを置いてあったのです。そのコピーもバックアップしておいたので、そのデータを読み込んでみました。が結果は変換できませんでした。いやぁ困ったことになりました。もう一台のデスクトップにデータがないだろうか?ありました。この春まで使っていたパソコンですが処理速度が遅いので今はほとんど使わなくなっています。少し古いデータですがこの際そんなことは言っていられません。早速読み込んでデータの変換作業を行ったところ問題なく新たなデータに変換できました。早速起動してみたところ 3 月までのデータが記録されていました。しかし年末までのデータを新たに打ち込むのは気が遠くなります。あとのデータはエクセルファイルからインポートすれば何とかなるのではと思ったのですが、リレーションがきちんと出来上がっている Access データベースのデータを手動で加工するのは結局無理でした。窮地にたたされてしまいました。連日の深夜までに及ぶウイルス退治で寝不足気味もありいい知恵が浮かびません。
明けて大晦日。寝不足も少しは解消し、朝起きたときにひらめきました。そういえば常光さんも朝ひらめくって言っていたなぁ。そうだ Visual Basic Project に異常があるなら中身を空にしてしまおう。新たな Access で読み込めさえすればあとは Basic で書き直せばいいだけだ。ひらめきはずばり的中しました。変換はスムーズにできたのです。これで先が見えてきました。そばのテレビで流れている大晦日の音楽番組も急に心地よく聞こえるようになりました。気がつけば夕方 6 時半。年越しそばも格別においしく食べられました。紅白歌合戦を聞きながら Basic プログラムを記述し、めでたく大切なデータベースが復活しました。それにしてもちょっとした不注意からウイルスに 10 日間も振り回されてしまったのは情けない話です。皆さんくれぐれもウィルスには気をつけましょう。
今回感染したのは「 W95.MTX 」というウィルスでした。