靴の選び方

マメを作らないために最も重要なのが靴選びです。よくマメが出来ない体質とかマメに苦労した事の無い方がいらっしゃいますが恐らくは足の形が市販の靴にぴったりな方が多いのではないかと思います。

(1)数字は縦方向のサイズにしか過ぎない

靴を選ぶときに25とか25.5というようなサイズを表す数字で選ぶ方が多いかと思いますが、この数字はつま先からかかとまでの長さをcm単位で表している数字なのです。基本的にはこの数字が大きければ一応は大きい靴には間違いないのですが場合によっては数字の小さい靴のほうがスペースに余裕があると言う事がよくあります。長さに余裕があっても幅の足りない靴が意外と多いものなのです。

靴のもう一つの大切な要素として「幅」があります。人それぞれ足の形は千差万別であり特に前後の長さが同じでも幅は大きく異なるケースが多いのです。また人によって拇趾が飛び出していたり小趾が飛び出していたりします。しかし市販の靴で横幅に関しての表示があるものはごく少数です。殆どのメーカーは標準的な足の幅にフィットするように靴を作っていますが、そのサイズに会わないときにマメができやすくなります。横幅はEEとかEEEという表記です。Eが多いほど横幅が大きい靴です。またEが多いからと言っても自分の足の形とマッチしているかどうかはメーカーによって全く違います。

買う際には必ず夕方まで待って十分に足がむくんだ時を見計らって厚手の5本指のソックスを履いた上でチェックします。靴の中で指を広げて自由に動かせるかどうかを確認します。しかしこの条件に合致する靴を見つける事はそう容易ではありません。まさに靴は一期一会だと思います。

(2)横幅はきつくても余裕がありすぎてもマメができる

私もマメに悩んで色々な靴を履き比べてみましたが、横幅がきつめだと指同士が擦れ合って指の間や側面にマメができやすくなるようです。また歩き始めは丁度良い大きさの靴でも歩いているうちに次第に足がむくんできつくなってきます。10キロまででは問題ないのに20キロ以上になると急にマメができやすくなるのはこのためです。

また大きすぎる靴は歩く際に内部ですべってしまい効果的にパワーを地面に伝えることができません。また歩くたびに内部で足全体がこすれるのでかかとの部分や足の裏の部分にマメが出来やすいようです。これを防ぐために紐で締め上げると今度は足の甲がいたくなってしまいます。

(3)底の厚さも重要

底が薄い靴は素足感覚で歩きやすいのが利点ですが、歩く際の蹴り出す力が指に近い足の裏に集中するためにどうしてもその部分にマメができやすくなります。これに対して底が厚い靴は比較的マメができにくいと言われています。大切な事は底が厚くても指の付け根の部分がしなやかに曲がらなければ良いウォーキングシューズとは言えません。岩場を重い荷物を担いで歩くためのトレッキンッグシューズは底の部分が特に硬くなっていますので注意が必要です。

底が厚ければ蹴る力が足全体に分散されますので一箇所に負担がかかりにくくなりますし、底が厚い靴はその分ある程度の重量がありますので「ふりこ効果」により、正しいウォーキングを心がけていればある程度の重量があったほうが歩きやすいです。よく靴を選ぶ際に軽さを重視して選ぶ方も多いと思いますが、靴は軽ければ良いという物ではなくその人のウォーキングスタイルにマッチした靴が大切だと思います。

(4)素材は革製品が望ましい

靴はズックでもウォーキングには全く差し支えありませんが、防水性や耐久性や後の章で説明するチューニング(靴を変形させて足に合わせる事)を考えると革製の靴が有利です。皮であればシューストレッチャーを利用して購入後でもある程度の大きさの調整が可能です。しばらく履いてなじんだ革靴は長い間そのままの状態を維持してくれますがズック製品はすぐに痛んでしまいます。

なるべく国産のメーカーのものを選ぶのもポイントです。外人と日本人とでは足の形が違うので輸入品の靴は細身のものが多いようです。(ナイキなどの有力ブランドは日本人の足の形に合ったモデルを出荷しています)同じサイズの靴で横幅のバリエーションがいろいろあるメーカーであればそのブランドは信頼できます。

運のいい人であればスーパーで特売で売っている1000円のスニーカーがぴったりという事もありますが、特に足の幅がひろい方(私自身も含めて)はなかなか自分に合った靴を探すのは難しいようです。もし自分にぴったりの靴を見つけたなら迷わずもう一足買っておきましょう。製造ロットによって微妙に大きさは違いますし、もう二度とそんな素晴らしい靴に出会えないかもしれませんので・・・

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